田所あずさ『It's my CUE.』

 

 

 今度新譜が出るのでそのおさらいとして。1stは未聴。
 曲順がライブっぽいのが良い。60分超えてて長いし曲数も多いので、最初は途中で飽きがちだったけど、全編通して聴いたときの軽い疲労感を伴った満足感もライブのそれと思うと納得のいくものがある。序盤で盛り上げ、中盤で聴かせ、もう一度ギアをあげてフィニッシュ。アンコールは少しはっちゃけて、最後はみんな笑顔でハッピー、みたいな。「DREAM LINE」と「純真Always」がほとんど同じ曲にしか聴こえてなかったけど、それぞれライブ本編のラスト、アンコールのラストの曲と考えながら聴くとそれにも違和感がなくなる。とはいっても、ヘヴィでシリアスなサウンドが多い中でラストのこの大団円な感じには少し取ってつけたように思えるところもあって、しかしそこが似たようなサウンドで活躍しているLiSAの作品との差異になっているようにも感じる。あとはボーカルの声質の違いか。コチラのほうが線が細め。
 去年聴いた時ほど(もしかして微妙かな)とは思わなくなったけど、実は依然として自分の中での評価が定まらないアルバム。少しずつ良いと思うところが増えているので、評価が定まっていないというのも「これからも聴ける」という一つの軸になるのでは?とか言っておく。


 この点に関して少し関係ない話をすると、これがレンタルだったら多分そんなに聴かないまま、微妙なアルバムと捉えて終わってたかもしれない。そう思うとCDを買って聴くというのはやはり大事というか、自分にとって何度も聴くきっかけになりうるのだなと。ストリーミングなんかもあるけど、やっぱり私は自分が買ったCDを大切に聴きたいなと、再び思うのでした。アルバム買いすぎて追っついてない部分もあるけど……。

 

 ちなみに今作でお気に入りは「Fighter's high」。これも最初は(微妙か……?)と思っていたのに何時の間にかよく聴く曲に。激しい曲だけど勢いだけじゃない、なかなかのスルメ。

 おわり。