Brian the Sun『SUNNY SIDE UP』 スピッツ『スーベニア』

 久々にアルバムの感想文を書きました。最近聴いていた2枚です。特に関連はなし。

 今回は試しに点数をつけてみましたが、完全にフィーリングなので深い意味はありません。明日には変動していることでしょう。

 

Brian the Sun『SUNNY SIDE UP』 7.0/10.0

SUNNY SIDE UP(初回生産限定盤)(DVD付)

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  M-1「隼」の夏感が好き。夏曲と言うととかく爽やかさがフィーチャーされがちで、実際この曲にもそういった爽やかな面はあるのですが、サビの音の下がり方やラスサビの半音上がるところに、それとは裏腹なメランコリーも感じられる。夏の空は見上げればあまりに眩しくて、立ち尽くすと夢か現か分からなくなる瞬間があります。そこに見えた幻の「君」、だけどその影はすぐに消え去ってしまい、空を翔ける隼に「君」を重ねて「僕」はようやく愛を知る、なんて。こういうセンチな歌詞好きです。

 


Brian the Sun 『隼』Music Video(Short ver.)


 M-2「Sunny side up」もこれまた爽やかでキャッチー。ドラムがいい味出しています。この曲で思い浮かべるのはボーイミーツガール。目玉焼きのモチーフがついたヘアゴムでサイドアップにしてる女の子が登場します。

 

 この2曲ばっかり聴いていて他はあんまりなのですが、「猫のいる風景」なんかもメロディがグッドです。「天国」も良い雰囲気だけど長い。「光」は間奏でリズムを崩した後に愚直なギターソロぶち込んでくるのがダサかっこいい。全体的に、前作『パトスとエートス』とは作風が全然違うのですが、アンニュイさのあるボーカルが相変わらずなおかげでそこはそんなに気にならない。かなり意識が外に開けたミニアルバムであるように感じました。全5曲、ほとんど2分半~3分半と短いのでサクッと聴けます。

 

 

スピッツ『スーベニア』 7.3/10.0 

スーベニア

スーベニア

 

 

 最近「みそか」がお気に入りで聴いてるアルバム。バラエティに富んでいて、個々に良い曲は多くある一方、アルバムとしての統一感、まとまりは少し弱いなという印象にありました。特に前半が歪な感じ。ストリングスが用いられた装飾過多なM-2「ありふれた人生」から、ヘヴィなリフを中心に展開するM-3「甘ったれクリーチャー」の流れとか、どんなテンションで聴けばいいかよく分からないというのが正直なところ。まあ俺がカラーのはっきりしたアルバムが好きというのもあるんですけど。

 

 しかしM-6「正夢」からM-7「ほのほ」の流れは美しいなと思うし、ここからの構成は勢いがあり、程よく緩急もついていて好き。M-8「ワタリ」なんかもかっこいいのですが、M-9「恋のはじまり」、M-10「自転車」が良いなと思います。「自転車」の跳ねるリズムから疾走感溢れるM-11「テイタム・オニール」のイントロへ、ここの流れも熱い。最後を飾るM-13「みそか」はBメロ〜サビの盛り上がりがグッときます。

 

 前半5曲くらいの雑多な印象が強くてあんまり後半まで聴こうと思ってなかった作品ですが、いざ聴いてみると、今まで聴いてなかった後半部分こそ自分の好きな感じだったという、少しもったいないパターンでした。こうやって書くと前半の印象が良くなく見えてしまいますが、なんだかんだ言って曲は良いのです、そこはやはりスピッツクオリティとでも言うべきか。個人的に前半では「ナンプラー日和」が好き。

 

 

 おわり。