ASIAN KUNG-FU GENERATION『ファンクラブ』
最近ASIAN KUNG-FU GENERATIONを聴こうと思った時、『ファンクラブ』ばかり選んでしまう。自分の最近の音楽の好みで言えば間違いなく『ソルファ』か『サーフ ブンガク カマクラ』だろうに。なんで自分が『ファンクラブ』を夢中になって聴いてるのかさっぱり分からない。しかし、一度(あ、俺『ファンクラブ』にハマってんのかなぁ)と思うと、その理由を考えるためにまた聴いたり、昨日も聴いたし今日も聴こうという感じで聴いたり、もはやどツボにハマっています。もうこれ理屈じゃないですね、体が求めてますね。
- アーティスト: ASIAN KUNG-FU GENERATION,後藤正文
- 出版社/メーカー: KRE
- 発売日: 2006/03/15
- メディア: CD
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ジャケットにも表れている内省的でモノクロな世界観とややこしい楽曲たちのおかげで、聴いていても盛り上がらないというのと、今の自分の精神状態が妙にマッチするのかもしれない。だからでしょうか、「ワールドアパート」とかむっちゃ飛ばしたくなる。「路地裏のうさぎ」もこれだけだったらたぶん聴かないが、次の「ブルートレイン」への流れが大好きなので飛ばさない。余韻を突き刺すギターの鋭い音が見事なまでに気持ちいいのだ。「ブルートレイン」や「センスレス」のイントロが鳴り出すと心のうぶ毛がザワッと逆立つような、薄暗い部屋でニヤァ…っとしてしまうような、謎の高揚。こんなの誰かと共有するもんじゃない。暗い部屋で毛布に包まって膝抱えたままでも俺は興奮できるのだ。此処には俺一人だが、此処には一人で十分なのだ。聴いているみんなと繋がってるぜ一人じゃないぜなんて音楽聴いてられるか。そういう距離感で聴けるから『ファンクラブ』を選んでるのかもしれない。書いていて気づいた。
なんてことを考えながら、「月光」「タイトロープ」の流れで俺は一人のまま真っ白になって消えていくのです……。
おわり。