the pillows『STROLL AND ROLL』

 前置き。昔の記事にもカテゴリをつけ直しました。その際に自分の書いた記事を読んでみて、前回の記事で書いたほど悩まくてもいいんじゃないか、という気分になったりもした。結局同じ人間が書いたものだし、そこまでチグハグではないように思えた(というか同じ話結構してた)。けれど、やっぱ別に面白くないなと思う記事もまあまああったので、そいつらは今更ながらボツにしてリライトしてやろうと。そういう感じで、今回は書き直したものの一つでございます。

 

 さて本題。「ロックバンドが好きみたいだ、もっとロックバンドを聴こう」と明確に意識し始めたのが高2~高3の自分にとって、高校生の頃から好きなバンドってそんなに多くなくて、そんな数少ないバンドの中にthe pillowsがあります。しかしthe pillowsの新譜を買うというのは今年が初めてだったんですね実は。『ムーンダスト』の時は今ほどCDを買う人間ではなくて、結局レンタルで済ましたのだけど、やっぱり買ったほうがたくさん聴くんだなと今年出た『STROLL AND ROLL』を聴いてて思いました。

STROLL AND ROLL 初回限定生産盤 (CD+DVD)

STROLL AND ROLL 初回限定生産盤 (CD+DVD)

 

 とは言え、買ったCDなら何でもたくさん聴くかと言えばそうではなくて、やっぱり聴きやすい音楽だからというのは大きいと思う。『STORLL AND ROLL』の曲は軽快なノリの曲が多くて、わりと頭をからっぽにして聴いてる気がする。それは決してバカになってるって意味ではなくて、気づいたら一緒に鼻歌を口ずさんでいるような感じ。そういう意味で、「STROLL AND ROLL」がそのままアルバムのタイトルになってるのはとってもナイス。ところで鼻歌を口ずさむってなんか変な感じですね。鼻なのに口だってさ。

 そんな曲だけじゃ味気が無くなりそうなところで、エモーショナルな「カッコーの巣の下で」だったり、アルバムの最後を飾る超絶ロックンロールな「Locomotion, more! more!」が収録されているのがまたすごくいいなと思う。この「Locomotion, more! more!」がめっちゃかっこよくて、一番のお気に入り。「カッコーの巣の下で」はベースラインがいい。そういえば今作ではベーシストを複数人迎えてレコーディングしているそうな。かと言ってベースラインばかりが目立つアルバムでは全然なくて、むしろどのベーシストも曲全体を見て、非常にいいバランス感覚でベースを弾いてるなという印象。出るとこは出る、引っ込む時は引っ込むの塩梅が見事です。

 一曲目の「デブリ」も好き。このアルバムの方向性がよく分かります。


the pillows "デブリ"

 

 「Funny Bunny」や「ハイブリッドレインボウ」のthe pillowsを期待して聴くと物足りないかもしれないけど、シンプルなギターロックが聴きたいなって人にはすごくオススメ。なにも全曲シングルカットできそうなガッチガチの大作だけが良い作品じゃなくて、こうした軽い感じで聴けるアルバムもまた良いものです。

 

 今後もたまにフラフラするかもしれませんが、とりあえずはこんな感じで、これからもよろしくお願いします。

 おわり。