つかずはなれず

特別なことなんて何もないよ

Q-MHz『Q-MHz』

 

Q-MHz

Q-MHz

 

 Q-MHz畑亜貴田代智一黒須克彦田淵智也UNISON SQUARE GARDEN)の4人によるプロデュースチームですが、メンツがメンツだけにアルバム全編を通して抜群の安定感。また、今作では5人のボーカリストがそれぞれ2曲ずつ歌っているのですが、例えばLiSAでは今までのイメージそのままなアッパーチューン「LiVE DiVE MHz!!」とオリジナルアルバムではここまでジャズ風に振り切った曲はなかったであろう「JURASSiC KiSS」はそれぞれ全く違った雰囲気の曲。5人ともこのように方向性の違う曲を歌っているので、ボーカリストそれぞれの個性がよく伝わってきます。また、前述の「LiVE DiVE MHz!!」と小松未可子が歌っている「short hair EGOIST」は近い曲調ですがボーカリストが違うことで印象もだいぶ変わっていたり、ボーカリストを多く起用したことを上手く活かしているなという感じ。

 ミドルバラードが幾分か多めですが、東山奈央一人二役での掛け合いが楽しくいかにもアニソンらしい「I, my, me, our Mulberry」や、異国情緒の漂う中にJ-POPが見事に混ざり込んだ「La fiesta? fiesta!」などバラエティにも富んでいます。そんな中アルバムのラストを飾る「「ごめんね」のシンデレラ」はアニソンとしてもJ-POPとしても王道感があり、サビでの開放感がたまらなく気持ちよい。

 もう少しアニソン色の強いはちゃめちゃなアルバムを予想していたのですが、案外地に足のついた落ち着いたアルバムでした。しかし演奏陣には9mm Parabellum Bulletパスピエのメンバーが参加していたりと、ロックバンドなどがアニソンを担当するというカタチとはまた異なった、「現在」のアニソンとJ-POP・J-ROCKが交差する点としてQ-MHzというチームはやはり新しい試みなのかなと。今作はQ-MHzのアイサツ代わりの一枚と言ったところでしょうか。しかし最初の4人だけを見ても、まだまだ何かやってくれそうな気がしてしまいます。次作は一層尖ったアルバムになることを期待したいですね。

 おわり。


Q-MHz 1st Album「Q-MHz」ダイジェストその2