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就活生が選ぶ無人島に持っていきたいアルバム3選

 みなさんいかがお過ごしでしょうか。およそ一ヶ月ぶりの更新です。ワタクシ只今絶賛就活中です。みんなが毎日選考行ったり説明会行ったりしてるのを(すげー)と思いながら見ています。俺もやってないわけじゃないんです。ただ今のところ人より受けてる数が間違いなく少ないので、その分6月入る前に全滅して周りより100歩遅れて振り出しとか、わりと想像するに難くないのでこわい。あ~~~~せめてES通ってくれ~~~~~と思いながら日々過ごしています。

 ていうかもう「俺も混ぜてっ」「いいよっ」みたいなノリで会社に入れてくれないかな。

 

 ところで、ESはボールペンで書いてるので、書き損じると一から書き直しです。なので誤字をするとまじで萎えます。もう全部やめちゃって無人島に行きたくなります。ほとんど沈んでるみたいな無人島行きたい。静かな砂浜で波の音に耳を傾けたい。遠くの入道雲を見たい。怖いくらいに星だらけの夜空を見上げたい。書き損じたESの束で焚き火したい。

 というわけで、息抜きに「無人島に持っていきたいアルバム3選」でも考えてみましょう。

 

 

 スピッツインディゴ地平線

インディゴ地平線

インディゴ地平線

 

  無人島にはもちろん誰もいないし、忙しなく進む日常のことなんて気にしなくていいのです。迫りくるESの締め切り、筆記試験、面接、そんな日程を思い出させるようなBPMの速い曲なんて必要ありません。波打ち際に立ってぼんやり聴いて、靄がかったような音像に夢心地にでもなりましょう。立ち尽くすのに飽きたらあの娘に似合いそうな花でも探しに行きましょう。

 

WeezerWeezer [White Album]』

  陽気なサウンドで元気出していきましょう。歌詞? 言葉なんて気にしなくていいんですよ。だって自分のこととか志望動機とか、そんな説明は無人島にはいりませんから。ただ自分の心の赴くままに、身体の求めるままに、音に合わせて踊ればいいのです。でもメロディがなんだか切なくて、ちょっと泣けてきちゃいますね。それもまた趣があるということで。

 

さよなら、また今度ね『夕方ヘアースタイル』

夕方ヘアースタイル

夕方ヘアースタイル

 

  白い砂浜、駆け回りたくないですか。頭の中のあの娘と一緒に水、かけ合いたくないですか。妄想と一緒に無人島一周、したくないですか。例えその足取りがいなたいバンドサウンドみたいにヘロヘロだって良いんですよ、想像の自分は素敵な一言であの娘も御社の人事もメロメロですから。放課後の教室を真っ赤に染めるような夕日が水平線に沈むのを見ながら歯の浮くような台詞でも考えましょうか。

 

 

 無人島に持っていくアルバムをやっとこさ選び終えたところで、そろそろ帰らなくてはいけないみたいです。俺もいつまでも現実逃避してるわけにはいきません。座り込んで嘆くばかりでは前には進めませんから。上手くいったら儲けもの、と思ってやるだけやってみますよ俺は。
 「昨日まで選ばれなかった僕らでも 明日を持ってる」んですから。


ハイブリッドレインボウ/the pillows

 おわり。

TRICERATOPS『THE GREAT SKELETON'S MUSIC GUIDE BOOK』

 

THE GREAT SKELETON'S MUSIC GUIDE BOOK

THE GREAT SKELETON'S MUSIC GUIDE BOOK

 

 1998年リリースの2ndアルバム。

 やたらにロマンチックな歌詞と甘い歌声、シナジーとしては抜群だけど俺は苦手だ……と初めて聴いたときに思って以来、このCDは棚の隅でインテリアと化していた。けれどTRICERATOPSと、彼らに影響を受けたというUNISON SQUARE GARDENの対バンの話をTwitterで見て、そういえば、と久しぶりに引っ張り出してみたところ、存外聴けてしまった。この歌声を好きかどうかと言われたらやっぱり、別に、と答えるけど。じゃあなんで聴いてるのかと言われたら、メロディが耳に残ってしまったから、そしてバンドのアンサンブルが知ってるバンドと少し違っていて面白いから、である。

 

 スリーピースバンドとなるとやはりリズム隊の働きが重要になってくるが、少なくともこのアルバムにおいてベースの在り方は非常に独特だと思う(TRICERATOPSの他のアルバムを知らないのでこの作品の話に限らせてもらう)。派手に動き回るわけではなく、かと言ってボトムを支えることに徹するのでもなく、楽曲を完成させるために必要な仕事を適宜やっている、そんなクレバーな印象を受ける。リフ一つ取っても、楽曲の中でただベースとして主張するのではなく、楽曲に自然とベースが溶け込んでいる。ドラムも同様だ。テクニカルなバンドに比べると手数も少なくおとなしいように思えるが、楽曲全体で聴いた時のスキの無さというのはこのリズム隊のスキの無さとイコールで結べるのではないだろうか。シンプルだがソツがない。多少地味ではあるが。先日対バンしたUNISON SQUARE GARDENとは同じスリーピースバンドなのにスタイルが真逆すぎて俺にはとても面白く思える。

 

それとギターソロがかなり良い。特にテクニカルには聴こえないが、堅実なアンサンブルの上で時に熱く、時にクールに鳴るギターは洗練されていて非常にメロディアスだ。このギターソロがあることで、メロディの良さがまた際立ってくる。

 

 先も書いた通りどちらかと言えば地味なアルバムという印象は否めないが、このバンドサウンドは一言「シンプル」で言い表すには勿体無いほど聴き応えのあるものだと思う。そしてそれは歌に重きを置き、歌に寄り添い、その良さを十二分に引き出すものなのだ。そんな、歌のためのバンドサウンドという点では、先ほどスタイルが真逆と書いたUNISON SQUARE GARDENと実は同じというのがこれまた面白いなぁと俺は思うのでありました。
 おわり。

 

the pillows『NOOK IN THE BRAIN』

 

NOOK IN THE BRAIN (初回限定盤(CD+DVD))

NOOK IN THE BRAIN (初回限定盤(CD+DVD))

 

 

 ギターロックと名乗るならば、やはりギターが格好良くなくちゃいけない。リフ一発で聴き手を捕らえて放さないような、歪んだサウンドで頭を吹っ飛ばすような、そういう、無敵のギターだ。
 その点で言えば、the pillowsの新作『NOOK IN THE BRAIN』は完璧じゃないだろうか。特に「王様になれ」「Hang a valture!」「パーフェクト・アイディア」の流れがかっこよすぎる。ギターが死ぬほどイカしてる。前作『STROLL AND ROLL』はギターリフでピンとくるものは少なかったが、今作はギターがサウンドもリフもとにかく格好良い。メロディーも良く、特に「ジェラニエ」はここ数年では随一といえるほどメロディーの立った曲だと思う。

 

 難点を上げるとすればサラッとしすぎなところだろうか。一番長い曲は「pulse」で4分50秒ほどだが、残りの曲は全て4分に満たず、全体を通しても30分しかない。最近であれば「カッコーの巣の下で」のような聴かせる曲が今作にはないこともあり、聴き終わったあとのカタルシスは薄め。だがその収録時間の短さとシリアスさを感じさせない雰囲気はリピートを誘うようで、思わず何度も聴いてしまう。

 

 今作を聴いて俺は『MY FOOT』を思い出した。他にも、過去の様々なアルバムを彷彿とさせる要素が随所に散りばめられている(特に「王様になれ」はまさにその宝庫だ!)。この作品は特別新しいことをやっているわけではなく、今までやってきたことを今のバンドのカラーでアレンジした、というイメージの一枚で、the pillowsの根本は変わらないということばかりでなく、今のバンドの熱量もひしひしと感じさせてくれる。最近のアルバムよりも昔のアルバムを好きと言うファンが多い印象にあるthe pillowsだが、そんなファンにも是非聴いて欲しい。何も目新しいことばかりが良いこととは限らないのです。変わらずに変わることを体現した一枚。

 おわり。


the pillows "王様になれ" MV (full ver.)